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教室運営

講師を雇うときの大事な2つの心構え

今まで7年ほど講師の方がたをお迎えして教室運営をしてきました。

藤拓宏先生のご著書の二冊もとてもシンプルに大切なことを教えてくださっていますので、ぜひご覧頂きたいと思います。

成功するピアノ教室 生徒が集まる7つの法則
「成功するピアノ教室」への 7つのブランド戦略

 

ここではこの7年間で自ら学んだ、私が胸を張ってお伝えできる経営者としての大切な心構えを紹介します。

 

1.まずは、「雇う」という気持ちよりも「迎える」という気持ちで接する

 

「雇う」となると、

  • 「自分(雇い主)の立場が上、講師は下」という前提ができる。

 

「迎える」場合は、

  • 「自分(雇い主)と、講師は役割が違うだけでお互いにリスペクトする」という前提できる。

 

それに、講師側が「迎えられている」と思うと、

  • 自分を大切にされていると実感する。
  • 講師としての価値を認められていると実感する。
  • 意見が言いやすい。
  • 自由にレッスンしやすく、居心地がよい。
  • とにかく気持ちがいい

 

とくに新米の講師を受け入れるときは、もちろんアドバイスを掛けることは不可欠ですが、雇い主は講師へのリスペクトを忘れてはいけません

 

人はリスペクトされていないとモチベーションが下がり、レッスンの質向上のスピードをかなり下げてしまいます。

 

新米の講師には「自信を付けさせる」ことが雇い主の仕事だと思っています。

 

講師としての引き出しの数はベテランに比べて少ないですが、やはり人それぞれその人にしかできないものを持っていて、それぞれの良さが必ずあるはずです。

それを講師自身で見つけて実感してもらうことが大切ですので、経営者として声かけの他にも見守ることも大切です。

それには失敗しても安心してまた挑戦できる場所が必要です。

その場所作りが経営者の仕事です。

 

2.自分より有能な人を雇おう!

私は教室運営スタートした頃、経営者として自分が一番偉くないといけないと勘違いしていました。

他の講師よりも音楽の知識も講師としての技術も一番高くなければならないと思っていました。

この背後にあるのは、「生徒にも保護者にも講師にも舐められてしまうのでないか!?」という不安です。

この不安からは、あまりプラスなことは生み出しません。

  • 常にびくびくしている。
  • 他の講師から学ぼうという姿勢ができない
  • 仕事の後は、いつも疲れ切ってしまい、楽しくない
  • 常に向上しているつもりでも、常に不足感を感じているので満足感を味わうことがなく、結果楽しくない

 

他の講師よりも有能でなくてはならないと、必死で勉強することもあり、向上心が芽生えるといえばそうなのですが、「不安」からの向上心は大した結果を生まないことは容易にイメージできるかと思います。

 

私も一人間。

人より優れているところもあれば、人より劣っているところもある。

当たり前のことです。

 

そして、迎えた講師も、やはり一人間。

私より優れているところもあれば、私より劣っているところもある。

当たり前のこと。

 

そして、最も忘れてはならないことは、この教室を運営している一番の目的です。

この教室が存在する一番の目的は「生徒がピアノの技術を得られること」であり、それ以上それ以下でもありません。

決して、「私が一番優れていることを思い知らせる」なんてことは微塵もありません。

 

このようにシンプルに問題を掘り下げると、むしろ有能な人材を雇うということは、「生徒たちがより優れたピアノの技術を取得することができる」ということです。

経営者として、こんなに素晴らしいことはありません。

 

生徒も親御さんもこんなにいい教室はない!と喜んでくれるはずです。

「生徒、親御さんが喜ぶ」というのは、教室運営が正しい方向で進んでいるかどうかを見極める材料になります。

 

問題や悩みが起きるとき、そこには必ずといっていいほど、「自分」がいます。

そういうときは、「私はどんな教室を作りたかったのか、どんな生徒を生みたいのか?」と初心に戻れば、すぐに悩みは解決するでしょう。

 

 

・・・・そうはいっても、人間だもの(笑)

他の講師に嫉妬したり、自分の不甲斐なさに落ち込むことだってあります。

もし、そんな自分が出てきても、否定しないであげてください。

どんな経営者も、最初はやっぱりよちよち歩きから始めた人間ですから。